テレワークと在宅勤務の違いは何?テレワークのメリットとデメリットは?【テレワーク】

最近、新型コロナウイルスによる感染防止のため、国からはなるべく外出せず会社の業務をテレワークにして、通勤しないようにしてほしいとの要請があり、すでにテレワークを実施している会社も増えつつあるようです。

令和2年、中国の武漢で初めて新型コロナウイルスによる肺炎にかかる人たちが、かなりの人数に渡って感染の輪が広がりました。

最初はインフルエンザではないかと思っていたところ、それよりもかなり感染力が強く、一度かかってしまうと短い期間で症状が悪化し、重篤になりやがて亡くなってしまう、そんな恐ろしい病気だったことが分かり、中国では封鎖を余儀なくされました。

一方、感染してもあまり症状が出なくて、軽く済んでしまう人たちも結構いました。

それ以前にすでに感染したと思われる人たちは、中国から他の国へ移動していたことで、瞬く間に感染が世界中に広まってしまいました。

人から人へ感染していく新型コロナウイルスですので、何とか感染の拡大を防ごうと各国ではあらゆる手段を取りましたが、なかなか感染が止まらない状況です。

日本においても同様に感染が広がってきています。

少しでも感染を防ぐためには、3つの密を防ぐことということで、安倍首相からは緊急事態宣言が発令され、東京都をはじめとして7つの府県に指令が出されました。

人と人の接触を7割減らしていけば、やがて訪れるであろう医療崩壊が防げる、との予測からこれが打ち出されました。

それにこたえるため、各会社ではそれまでの出勤形態を変えて、在宅での業務に切り替えるところが増えてきました。

いわゆるテレワークの推進です。

ここからは「テレワーク」と「在宅勤務」の違いや、メリットとデメリットを見ていきたいと思います。

どうぞ最後までご覧いただきたいと思います。

テレワークと在宅勤務の違いは何?

最初にテレワークとはどんなことを言っているのかを、確認しておきましょう。

テレワーク(telework)というのは、正確にいますとテレコミューティング(telecommuting)のことで、情報通信技術(ネットワーク)を利用して、職場から離れた場所で勤務する、時間や場所に制約されない柔軟に働く形態の総称です。

テレワークで働く人のことを「テレワーカー」と呼んでいます。

インターネット経由でデータ交換を行う形で実現しています。

主に自宅やサテライト-オフィスなどでの勤務がその例となっています。

現状ではなるべく自宅から出ないようにと指令が出されていますので、自ずと各家庭での勤務となっています。

リモートワークやSOHOともいわれています。

一方、在宅勤務ですが、読んで字の如く各家庭で在宅をして勤務をすることになります。

こうして見てきますと、両者の違いは特にありませんね。

まとめてみますと「職場など一定の場所に縛られることなく、どこでも仕事ができること」となります。

その特徴は、労働時間の管理や把握が困難になり、それは必然的に「労働時間の不可視化」ということが起こります。

そのために、管理困難に対応すべく労働者に一定の裁量権を与えて決められたノルマをこなすこと、つまり「テレワーカーに一定の裁量権が与えられる」ことになります。

そもそもテレワークというものは、1970年代アメリカ合衆国のロサンゼルス周辺で、エネルギーの危機とマイカー通勤によって起こる大気汚染の緩和を目的として、始められました。

1980年代の前半には、パソコンの普及と共に女性の社会進出に伴って、このテレワークが注目されるようになったということです。

以上、ここまではテレワークと在宅勤務の違いは何か、ということをお伝えしました。

テレワークのメリットとデメリットは?

それではここからは、テレワークのメリットとデメリットについて見ていきたいと思います。

メリットとしてはテレワークには交通渋滞やそれに伴う大気汚染が、減少することになります。

現状では都心から離れた地で住居を構え、朝早く満員の通勤列車に大勢の通勤客が乗り込むことで、通勤ラッシュが起こっています。

ほぼ同じ時間に会社が始まることで、この通勤ラッシュは過去から現在まで大きな問題となっています。

これらのことがテレワークを行うことで、解消されるわけですね。

つまり、都市問題や地域活性化、少子化問題、高齢化などの社会問題の解決の一手段として、とても有効な点を期待して、それを推進していることになります。

また、パンデミック(感染症、伝染病の世界的な大流行)対策の一つでもあり、今回はまさにそれが大きなウエイト(ほぼ100%)を占めています。

更に言いますと、経営者にとっては経費の削減が、労働者には労働の裁量権が得られることになります。

非雇用型の場合は、自分の都合に合わせて働くことができるわけで、大きな利点となります。

以上がこのテレワークのメリットとなっています。

一方、デメリットとしては以下のようなことが考えられています。

全てのテレワークに共通することですが、労働時間が長期化しやすい傾向があります。

どこでも仕事ができるということは、どこでも仕事をしなければならないということに、容易に置き換わります。

テレワーカーに裁量権があるといっても、それはある意味限定的なものであり、普通テレワーカーにはノルマを決める権限はありません。

つまりノルマ(仕事量)は勤め先など外部が決めているものです。

労働時間というものが見えませんので、外部が決定する仕事量と労働時間とのバランスが難しくなります。

そして裁量労働制の名のもとに、テレワーカーは「自分が仕事をコントロールしているので、ノルマをこなせないのは自分のせいとして、それをこなすためについつい労働時間を延ばしていくことになります。

しかも問題はこの伸びた時間をテレワーカーは労働時間として認識しない傾向にあることにあります。

労働時間の長期化は、仕事の単価が安い請負が多い在宅でのワーク型で、時給の低額化というものを招きやすくなります。

雇用型については一定の収入が保証されていてその額も多くなっています。

しかし在宅ワーク型は、例えばコンピュータグラフィックスやホームページ作成などの技能を要する仕事であれば、まだ収入が多いですが、データ入力やアドレス収集などのような、あまり技能を必要としないとみなされる仕事の場合、最低賃金が適用されず、単価は安くなりがちです。

現状では、政府からの要請に対してどの程度の在宅勤務への切り替えがなされているのでしょうか。

業務によってはテレワークに移行することが困難な業務もかなりあるのではないでしょうか。

また、先ほど述べたように労働管理の面で難しく、時間の拘束が難しいこともあり、大多数の企業では労働者を見ることで、勤務評定する方法を導入しているため、テレワークについては、仕事ぶりが見えづらく評価が困難になりそうです。

最近のテレビの報道によりますと、やはりテレワークにできにくい仕事を抱えている企業にとっては、今回の政府からの要請はかなり厳しいことになっているようですね。

人と人が接することが一番ウイルスにとっては好都合になるわけで、それを抑えるには、人が集まらないことしかありません。

中々現状では厳しいということが、改めて感じられます。

モバイルワーク型への導入ですが、企業にとってはオフィスの縮小化、コスト削減、さらには顧客満足度の向上などの利点がありますが、労働者にはバックヤードの縮小により事務作業の増加や、他の人との関わりが希薄化し、人間関係がより希薄になります。

そしてロールモデルの消失や勤務先への忠誠心低下につながる恐れもあります。

それでは現在どのくらいの人たちが、テレワーカーとして働いているのでしょうか。

国土交通省から発表されているテレワーク実態調査によりますと、少し古いデータですが、2005年(平成17年度)に調査した結果では、狭義のテレワーカーは、674万人いることが分かっています。

雇用型で506万人、自営型で168万人ということでした。

尚、調査では本人の自覚によらず、定義に当てはまるかどうかで判断していますので、例として週に8時間以上自宅へ持ち帰って残業をすれば、テレワーカーとなるということで、実体としてはこの人数はかなり多いことになります。

テレワークを企業が導入するに当たっては、労務管理、テレワークソリューション、執務環境など3つの側面から検討する必要があります。

特に在宅での勤務では、パソコン画面をかなり長い時間見続けての作業となるため、「VDT作業における労働衛生管理のためのガイドライン」に、留意した執務環境が必要となります。

このガイドラインですが、厚生労働省労働基準局長から平成14年に各都道府県労働局長あてに出された文書です。

かなり細かく載っていますので、とても参考になる資料だと思います。

詳細については厚労省のホームページをご覧いただきたいと思います。

以上、ここまではテレワークのメリットとデメリットは何か、ということでお伝えしてきました。

日本では主に首都圏で新型コロナウイルスによる肺炎の感染が、日を追って拡大してきています。

このまま行きますと、医療関係者の人たちの負担が大きくなり、いずれは医療崩壊という最悪の状況に陥ります。

そんなことにならないように、今私たちのに出来ることをしっかりと守っていくことが大切ではないでしょうか。

それには人と人の接触を避けなければなりません。

しばらくの間は不便にも我慢しなければ、私たちの将来ははっきり言って暗いものになります。

お互いにしっかり守っていきましょう。

そしていつの日か新型コロナウイルスの終息を迎えましょう。

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